東大阪市総合計画審議会・地域別部会

地域紹介発表内容・第2回部会・B地域(平成21年8月24日)
作成・発表者 川口英俊(一部修正・補足)


 東大阪市総合計画審議会・活動報告

 東大阪市総合計画策定室

 審議会資料・議事録

 B地域・やまなみプラザ企画運営委員会サイト

 B地域は、市の南東部に位置し、背後に自然豊かな金剛生駒山系を控え、古来より渡来文化の影響を強く受け、また、京都の東寺と高野山を結ぶ東高野街道が 通る交通の要所としても栄え、古墳・史跡・寺社仏閣など歴史的史跡文化財が多く点在しています。地-7・B地域の文化財指定登録件数をご覧下さい。市の文 化財登録件数の31%の41件の文化財が存在しています。郷土博物館・埋蔵文化財センターも設置されており、市の文化財資源の重要拠点地域となっていま す。史跡巡り・史跡観光・文化財関連のイベント等、この史跡・文化財資源を有効活用したまちづくり活動が期待されています。また、生駒山の自然・ハイキン グコースを利用して、健康増進・健康維持のためのウォーキングや、里山再生・里山づくりなど自然とのふれあいによる子どもの情操教育、バードウォッチン グ・写真撮影など趣味の活動も含めて、幅広い活用展開が期待できます。
 更に、B地域には、賑わい・活気のある瓢箪山商店街がありまして、この瓢箪山商店街を活用したまちづくり活動も色々と展開されており、既に酒井部会長さ んが中心となって進められておられますように、大学と連携した地域活性化イベントも行われています。瓢箪山商店街におきましては、更により様々な地域まち づくりの資源と大いに連携協働しての地域活性化が期待できます。
 次に、地-9のB地域の人口構成割合をご覧下さい。老年人口の増加がかなり進むことが予想されており、他地域と比較しても高齢化率の高さが顕著でありま す。B地域は、金剛生駒山系の麓であり、山道・坂道がたくさんあり、また、道路も細く入り組み、車両の往来も険しいところも多々あり、特に高齢者の歩行も 大変危険な状況となっております。高齢化が進む中、これから交通の危険も増していく可能性が高く、道路事情の整備・改善が求められるところであります。ま た、高齢化が進む中、大地震・土砂災害など災害時の対応における要救護者の把握・安否確認・避難対応などの対策の充実も求められるものであると考えます。 B地域の課題に対する取り組みの@「思いやりと気配りにあふれたまちをつくります」の項目に、地域の特殊事情を配慮する視点から「道路事情の整備・改善、 災害時対応」などについても付け加えて頂ければと考えております。このことは障害者福祉施設もB地域には比較的多いこともあり、高齢者と合わせて障害者へ の配慮も求められることであります。
 次に、B地域の課題に対する取り組みのA「地域資源を発掘し、地域の情報を発信します」という項目における、地域の魅力の発信のためには、十分に地域資 源の発掘・整理を進め、情報の蓄積を担う中核的組織が必要であると考えています。そのため、B地域の課題に対する取り組みのB「協働して活動する場をつく ります」との内容とも関わることですが、地域まちづくり資源のネットワーク構築・連携協働の中心となり、B地域のまちづくり活動を総合的に推進していくた めの強力な中心母体の設置が望まれています。これは、ワークショップでまとめられました地域別計画提言の中において「まちづくり協議会」の設置として提案 されています。
 現在、各リージョンにおいて企画運営委員会が設置されていますが、私も委員として七年ほど参画致しておりますものの、既に制度的に閉塞・陳腐化してし まった弊害がやや見受けられるところがあるのは否めず、この「協働して活動する場」として、地域の特性を生かした個性豊かなまちづくりを推進するために設 置されている企画運営委員会が、やはりその役割を担っていけるようにするため、その制度の見直し、機能刷新・体制強化のためにも、行政による指導・支援が より必要になるものと考えております。
 ただ既に、地域ワークショップにおける議論から、具体的にF地域では「地域運営協議会」が発足しており、G地域では「まちづくり井戸端会議」が発足準備 されているなど、市民が主体となってまちづくりに積極的に関わる組織づくりが成されているのは非常に高く評価すべきことであると考えています。各地域にお ける「協働して活動できる場」として、それらの協議会・会議について、行政も積極的に関わって、支援・協力していくようにすることを計画案にしっかりと明 記しておくことが重要であると考えております。
 また、B地域においても地域ワークショップの議論から、文化財資源の積極的活用へ向けて、企画運営委員会が中心となって、「郷土文化財を学ぶ会」がまも なく発足されます。ワークショップ会議で議論されたことは確実にまちづくりの具体的成果へと既に向かっており、これらが単発、一過性に終わるのではなく、 継続的に発展していけるように、計画案の充実が求められると考えています。
 また、組織や体制などのソフト面のみならず、ハード面における活用も重要なことであり、財政難においては、既に新たな施設を作る余裕のない中、既存の施 設を見直し、無駄になっていないかどうか、十分に活用できているかどうかを検討していく必要があります。例えば、各リージョンセンターにある市民プラザの 図書文化フロアーが、これまで十分に有効利用されていなかったことが現在課題として上がっており、どのように活用すべきかの議論が、B地域の市民プラザで もなされていますが、貸本の充実・住民ニーズに即応した本の充実、開放時間の延長、幼児の読み聞かせや児童の情操教育など、子育て支援のための開放、自主 学習スペースとしての開放などが検討されています。このように既存施設の機能が十分に活用されていない例もあり、耐震性・老朽化などメンテナンスの問題も ありますが、色々な地域の施設においても有効利用できる余地はまだまだあると考えますので、ハード面についても指定管理者制度の活用などとも併せて、地域 住民のニーズに即したハード面の整備についても今後の取り組み課題の一つとして計画案に反映させておくべきであると思います。
 最後に全体的な課題解決のための視点として、これからの国・地方の財政難によって、市の全体的な予算の削減が予想される中、アメリカのサブプライムロー ン問題に端を発したリーマンショック以来の未曾有の不況も相まって、今後更に税収の落ち込みも懸念され、東大阪市におけるまちづくり活動に対しての助成 金・補助金も当然に削減され、まちづくり活動に係る行政の支援・協力も今以上には難しくなっていく可能性が高くあります。そのため、まだ幾分か余力のある 今のうちに民間活力の底上げを図っておくことが求められ、地域におけるまちづくりに係る資源間の連携協働の促進を進めることはもちろんながら、同じような 趣旨・目的を有する複数の事業を一本化させて効率化させていくことも必要になるかと思います。
 このことは、地域ワークショップに参加させて頂きました時にも出ておりました意見の一つとして、地域まちづくり事業においては、たくさんのまちづくりに 関わる地域資源において色々な事業が実施されていますが、それらが、あたかも「縄のれん」のように行政の助成・補助を受けた事業として分かれて実施されて おり、その先では繋がりが無く、効果も限定的になってしまい、期待されるほどの成果を上げることができていないのではないかというものであり、今一度、 「縄のれん」の先を繋げるようにしての効率化、または相乗効果を目指しての事業の連携協働も必要ではないかというものであります。また、複数の同じ趣旨・ 目的を有する事業の効率化や一本化が図れれば、予算も半分とはいかないまでも、ある程度財政難の時代に対応できた予算によって事業を遂行することができる ようになるのではないかと思います。
 地方分権時代の中、いわゆる今回の地域別計画案の策定は、地方の更に地方を重視するという住民ニーズのよりきめ細やかな行政対応として非常に重要度は高 いとは思うものの、よりきめ細やかな行政対応には当然に行政の予算・人的支援が必要であり、私と致しましては今後の財政難の傾向を鑑みますと、やや地域別 計画が目指すものと相矛盾する面が出てくることも否めません。地域における住民自治を早期に確立させて、もちろん行政による指導や監督はなければならない ですが、やがてそれほどもはや補助や支援を必要としない自立的住民主体のまちづくり活動の実施を図っていくためにも、もう残された時間はあまりないものと 考えます。
 10年、20年先を見据えて、持続可能なまちづくり活動を進めていくための確かなる下地となる地域別計画案の練り上げと、もちろん、部門別計画と地域別計画との整合性、連動性も確保して、全体としての計画の確実な実行が必要であると考えております。




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